死後の手続きについて

自分でできる【相続放棄】| 知っておきたいステップとポイント

相続放棄

今回はこれから相続放棄を自分で行いたいと考えている人向けにわかりやすく手続きの流れと注意点をご紹介します。

①戸籍を集める

集める戸籍については相続関係によっても細かく変わってきますが、今回は一番シンプルな自分の親が亡くなり、その子供が相続放棄する場合を想定します。
集める種類は大きく分けて3つです。

  • 放棄する人の戸籍謄本
  • 亡くなった人の戸籍謄本
  • 亡くなった人の戸籍の附票※住民票の除票も可

ここで注意しておきたいのが
戸籍謄本と戸籍の附票等については本籍地の市役所
住民票や住民票の除票等については居住地の市役所

という別々の場所で取得する必要があるという点です。

②申述書の作成

必要な書類が集まりましたら次は申述書を入手し記入していきます。

申述書の入手方法は3つ

  • 裁判所のHPからダウンロードする
  • 裁判所から郵送してもらう
  • 裁判所に出向いてもらう

細かい作成方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
相続放棄申述書の作成方法

③家庭裁判所への提出

次に家庭裁判所に申述書を提出し申請を出すことになります。
提出する家庭裁判所の場所ですが、これは亡くなった人の住所地の家庭裁判所になります。
裁判所の管轄がわからない場合は裁判所のホームページで確認してください。

提出する書類は集めた戸籍等、申述書、切手になります。
切手は裁判所と書類のやり取りをする時に必要になりますので、基本的には裁判所に電話していくら分の切手が必要になるのか尋ねるといいでしょう。

提出方法は郵送か持ち込みになりますが、持ち込みが可能であればその場で訂正もできますので持ち込みがおすすめです。

④照会書の返信

申述書を提出した後はしばらくしてから照会書というものが届きます。
照会書というのは「本当にあなたが相続放棄の申請をしましたか?」という裁判所からの確認の手紙になります。

必要事項にチェックを入れ署名と捺印をし返信します。

照会書は届かない場合がありますが、届いた場合は必ず返信する必要があります。

⑤相続放棄受理通知書が届いて完了

照会書の返信をした後は問題がなければ家庭裁判所の方で申述が受理され、裁判所から相続放棄受理通知書が届きます。
これで相続放棄の手続きは完了となります。

注意するポイント

シンプルな相続関係であれば自分で手続きを行うことは比較的簡単に可能ですが場合によっては専門家に任せた方がいいケースもあります。

例えば

  • 亡くなって3カ月以上たってから相続放棄をしたい場合
    この場合は3カ月以上経過しても相続放棄ができることもありますが、なぜ3カ月過ぎたのかを書いた理由書を出す必要があります。この場合は専門家に作ってもらうことをおすすめします。
  • 亡くなった人とかかわりがなかった場合
    素性がわからないと必要な戸籍などを集めるのが大変になります。
  • 相続関係が複雑な場合
    相続関係が複雑であるほど、必要となる書類が多くなります。
  • 相続放棄を失敗したくない場合

相続放棄についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので参考にどうぞ。
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