日本における不動産の遺産相続については、不動産相続法に基づき、不動産は相続人間によって継承されます。
相続人は死亡した人が遺言を残している場合や、遺言がない場合によって異なり、遺言がある場合はそれに従って不動産が継承され、遺言がない場合は法律に基づいて相続人が決まります。
不動産の遺産相続には、税金や手数料がかかることがあります。
また、相続人間での財産分配によってトラブルが生じることもあるため、
正しい知識を学ぶことが重要です。
こちらの記事では不動産をスムーズに相続するために知っておくべきことを5つご紹介します。
事前に遺言書を作成しておく
遺言書とは死後に自分の財産や遺産をどのように配分し、どのようなことをするように指示する文書のことです。
遺言書には、財産の配分や子供の養育などについて記載することができます。
不動産の遺産相続について明確に書かれた遺言書を作成することで、継承者が明確になりトラブルを未然に防ぐことができます。
また、効力を発揮できるようになるべく公正証書で作成することをおすすめします。
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遺産分割協議書を作成する
遺産分割協議書は、相続人間での財産分配について協議し、合意した内容を文書にまとめたものです。
相続人間での合意が明確になっているため、トラブルを未然に防ぐことができます。
「民法第909条・遺産の分割の効力」によって 遺産分割の効力は相続開始時点から 、つまり 被相続人である故人が亡くなったと同時に効力が発揮されます。
では遺産分割協議書はいつ効力を発揮するのかというと、 相続人それぞれへと遺産が受け渡される時です。
遺産分割協議書は法律上の手続きが必要であるため、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
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不動産の遺産相続後にかかる負債を調べておく
不動産にかかる負債とは、不動産に対して残っている支払いが必要な金額のことを言います。
これは相続した不動産に残っているローンの支払いであったり、不動産を所有している間にかかる管理費や共同住宅組合費などの経費、不動産にかかる住民税や固定資産税などの税金が代表例です。
不動産を受け継いだ時点で、その負債も引き受けることになりますので注意が必要です。
遺産相続の放棄については別記事にてご紹介します。
不動産の資産評価をしておく
不動産の価値が明確になっていることで、相続人間での財産分配や税金の申告などもスムーズにできます。
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相続税の申告と納付
相続税は、亡くなられた親などから、お金や土地などの財産を受け継いだ(相続した)場合に、その受け取った財産にかかります。
そして、相続した財産が大きいほど相続税額は大きくなるので、生まれた家庭の経済状況による差を縮小させ、格差の固定化を防止する機能もあります。
しかし、相続税は財産を相続した場合に必ずかかるわけではありません。具体的には、相続した財産の額から、借金や葬式費用を差し引くなどした後の額が、一定の額(基礎控除額)を上回るときに、相続税がかかります。
また、相続税がかからない場合もあります。
最後に
不動産の相続には、法律上の複雑な手続きが必要になります。
手続きを進めていく際はなるべく弁護士や税理士といった専門家に相談するようにしましょう。