終活全般

終活|いつから始める?【理由解説】

終活

みなさんは終活はいつから始めるイメージをお持ちですか?
せっかく家族のことを想って終活をしようと決めていても、タイミングが遅ければ意味がありません。
今回の記事を参考に余裕をもって終活を進めていきましょう。

適齢期は50代~60代

終活を意識している人の多くは、入院や施設入居などをきっかけに自分の身の回りの整理を考えるはじめます。

しかし、実際このような事態に直面してから終活をスタートさせるのでは遅いのです。
もし万が一認知症になったりすると、自分の意図する最後を満足に迎えることもかないません。

そして、現在日本人の健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)に関しては男性72歳、女性75歳というデータがが出ています。
つまり、遅くとも60代のうちに終活は済ませておく必要があるのです。

終活で準備すべきこととは?

エンディングノート

生前における医療や介護との関わりや、財産の処分や相続に向けた取り組み死後の葬式やお墓の手配様々な機関との手続きなど、人生の幕を閉じる前後では多くの業務が発生します。

そして、これらの準備を怠っていると残された遺族に多大な負担を与えるだけではなく、場合によっては争いを生むことも…。

なので、意識がはっきりしているうちに自分の意思をはっきり書き残したり、情報を整理しておく必要があるのです。

これをエンディングノートと言ったりもします。

では、どのようなことをまとめておけばよいのでしょうか?

自分の基本情報をまとめて書き残す

基本情報をまとめておくことで、自分が認知症になった時や死後の様々な手続きを進める時にとても役立ちます。

  • 生年月日、住所、本籍地、過去の居住歴など
  • 電話番号、メールアドレスなどの連絡先
  • 勤務先や学校の名称と住所、連絡先
  • 保険証や運転免許証、印鑑登録証、年金手帳・証書、パスポートなどの公的書類の番号や保管場所
  • 大切な人や信頼できる人の住所・連絡先、どんな時に連絡してほしいか

介護に関すること

体力の衰えや認知症の影響などで家族の助けが必要になることがありますが、家族への負担を考慮して介護サービスを利用することもあるでしょう。

もし万が一、介護が必要になった時に備えてあらかじめどんなことを希望するか書いておきましょう。

また、お世話になるケアマネージャーは介護保険以外のサービスや地域のことを理解している人が望ましいです。

  • 自宅介護か施設介護か、それとも家族のその時の意思に任せるのか
  • お願いしたいケアマネージャーの情報
  • 移設を利用する時の希望(サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、認知症対応型グループホームなど)
  • 介護費用の支払いに関する情報(引き落としに使う預金口座、保険の加入の有無)
  • 食事の好み
  • 服装で気を付けていること
  • 趣味や普段の過ごし方
  • してほしくないこと

施設選びに関して高齢者施設 種類一覧で検索すると参考資料が出てきます。

認知症になった時に備えて

認知症になってから心配になることが財産の管理です。
クレジットカードや預金通帳を紛失したり、お金のかかる身に覚えのない契約をしてしまっていたりと、注意が必要です。

何も準備をせずに急に認知症になった場合は、家庭裁判所から法定後見人が選任されます。
弁護士や司法書士など専門的な人が選ばれるとはいえ、知らない人ですから様々な弊害を生みます。

したがって認知症になった時に備えて、事前に任意後見人を決めて契約をしてくことが重要です。

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医療に関すること

常に最新の健康状態について情報をまとめておきましょう。
自分の身に万が一のことが起きた時に迅速に適切な処置を受けられるようになります。

  • 身長、体重、血液型
  • 過去の病歴
  • お薬手帳の保管場所
  • 持っているアレルギーについて
  • 持病についてと、通っている病院と主治医の情報

上記のような医療に関する基本情報とは別に、終末期医療や延命治療に関しても自分の意思を残しておきましょう。

  • 病名と余命の告知に関して(病名と余命の告知のタイミングや必要の有無)
  • 残りの時間をどのように過ごしたいか
  • 口から食べ物を受け付けなくなった時に胃ろうなど使うか、自然に任せるか
  • 死期が迫った時の対処(延命治療をするかどうか)
  • 尊厳死宣言書の作成及び保管場所の伝達

このように明確な意思を書き残しておくことで、遺族への負担を軽減することができます。

財産に関すること

動産

相続時のトラブルを避けるためにも財産については詳細に記録しておくことが大切です。
また、遺産分割をしやすいように資産を現金にしておくのもよいでしょう。
そして、遺産分割でトラブル予防をするために公正証書遺言を作成することをお勧めします

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整理しておくべき主な資産については以下の通りです。

不動産、預貯金(すべての口座情報)、貸金庫(金融機関)、有価証券(株式、投資信託、国債、公社債など)、未上場株式など

また、自分の身に万が一のことたあった時の対応には支払い関係の手続きも発生しますので下記の項目についても詳細に記録しておきましょう。

口座引き落とし関連(電気、ガス、水道、電話、携帯電話、インターネット、NHK受信料、保険料)、家賃、ローン、借金、クレジットカードの支払い、月極駐車場代など

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上記の他にも貸付金があれば誰にいくら貸していて返済計画がどうなっているか、貴金属や骨とう品、自動車などの重要な動産についての情報、年金の詳細を整理しておきましょう。

葬儀に関すること

先ず葬儀に関してですが、どのような形式を希望するかを決め、書き残しておきましょう。

  • 葬儀をするかどうか、もしくは判断を家族に任せる
  • 宗旨・宗派はどこかと寺や宗教団体の連絡先
  • 葬儀の種類(一般的な葬儀、近親者のみの家族葬、密葬と告別式など)
  • 葬儀の場所(自宅、葬儀施設、宗教施設など)

また、葬儀のために自分で準備をしている場合は詳細を書き残しておきましょう。

  • 事前見積もりの有無
  • 事前予約している場合は業者目名、担当者名、所在地、連絡先を記録し見積もりなどでもらっている書類は保管しておく
  • 葬儀の費用(預金口座情報、保険・共済・互助会の掛け金で工面してほしい場合は連絡先)

上記の他に葬儀において要望したいことはできるだけ書き出しておきましょう。

  • 戒名の希望
  • 喪主の希望
  • 遺影
  • 香典をいただくのか、辞退するのか(香典返しの希望もあれば)
  • 祭壇・飾りつけ(白木祭壇、生花祭壇、その他希望)
  • 葬儀の参列者へのメッセージ(音声や映像を流したり、書いたメッセージを読み上げてもらう)
  • 参列者への会葬礼状(用意している文章)
  • その他の希望(棺、死装束、弔辞、会葬返礼品など)

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お墓に関すること

最近ではお墓については様々な考え方、選択肢があります。すでにお墓があるのか、それとも新しくお墓を持ちたいのか、家族や承継者とも話し合って決めましょう。

持っているお墓があれば下記の項目のように情報を整理し、書き残しておきましょう。

  • 現在のお墓の状況(お墓の名称、所在地、契約者・使用権者名、連絡先、現在のお墓の承継予定者)
  • お墓が無縁になる場合(墓じまいするかどうかと処理の方法、一定期間維持してほしい場合の管理料や管理をお願いしたい人の情報)

また、もし新たにお墓を設けたい場合は下記の項目を決めて書き残しておきましょう。

  • 新たに持ちたいお墓の種類(寺院墓地、公営墓地、民営墓地、個人墓地、夫婦墓地、納骨堂、樹木葬墓地)
  • 具体的な場所と連絡先
  • お墓の承継者の有無、もしくは永代供養
  • お墓の承継者についての情報

お墓を持たない場合は下記のような遺骨の処理方法を決めておくとよいです。

  • 共同墓地による永代供養(希望の寺院)
    • 散骨(希望している場所と依頼している業者)
    • 手元供養(希望の方法と依頼している業者)
    • 遺骨の処理をお願いしたい人

お墓の費用については、お墓の種類によって異なってきますので事前に確認しておくことが大切です。

また、費用の準備については、使ってほしい預金口座情報、保険・共済・互助会の掛け金で工面してほしい場合は連絡先を書き残しておきましょう。

死後の手続きをお願いできる身内がいない場合は死後事務委任契約がおすすめです。

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